cry no color

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自分が自分だってわからなくなるくらいどろどろになって温度上がりっぱなしになったら楽しそうだなって思う。私の身体が消えるなんてことまぁないのだろうけど溶けたあとのアイスみたいにどうしようもなくなるくらいだったら。それくらいだったら。

時間が過ぎてしまったことに驚いてなんていられないくらい、懐かしいものはことごとく遠い。つまらなく悩んでいたころのたくさんの時間は、つまらなく悩むためだけに用意されていて、私は正しくそれを使い尽くして次の場所まできた。いつまでも話していたいとか触っていたいとか、見ていたい、とか、そういう。

通り沿いの銀杏並木は美しかった。秋から冬にかけての、濁りない空の色。たいくつそうな守衛もときどきじーっと木を見ている。横断歩道が青になる。バスやタクシーがいくらでも過ぎて、見飽きることのないおだやかな一日。ひとりで写真を撮っていると、いつもどきどきする。景色は止まらないし、世界はちょっとだけでもまわる。そのことに。
身体のやわらかい部分からだんだん透き通って、凍っていく。
恋人よりもずっと背が低いこと、ときどきつまらないなぁと思う。こどもみたいに黒い髪をぎゅっと腕に抱いて、私がこのひとの大切なものを守れるくらいに強かったらいいのになぁと思う。私の大切なものを守れるくらいには強かったら。

どんなに近づいたって私は私だってわかる。いつも頭は冴えている。
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